Aalto architecture in Seinäjoki セイナヨキのアールト建築

建築にはまったく素人ながらも、機会があれば有名なものは見ておきたいと思っている私。友人のコテージを訪れた週末、ヘルシンキへの帰り道に乗換駅のセイナヨキで、建築家の友人とせっかくだから有名なアールトセンターの建築を見に行こうということになった。できれば午前中にセイナヨキに移動してと思っていたのだが、田舎の日曜日。午前中は電車がなく午後3時にセイナヨキに到着する電車の選択しかなかった。日曜日、しかもそんな時間ということでほとんどの建物が閉まっていたのだが、なかなか行く機会のない場所なので建物の外からでもいいから見ておこうということでセイナヨキに2時間の滞在を計画した。

セイナヨキの駅に近いアールトセンターには、教会や行政機関、図書館など巨匠アールトの建築がいくつか集まっている。Googleマップを見ながら向かうと、まずはラケウクシエンリスティ教会の塔が見えてきた。この教会にはあらかじめ電話して開けておいてもらえることが確認できていた。唯一中に入れたアールトの建築物。

教会のホールは、私が見たことのあるアールト設計の他の教会ととても似ていて、すっきりとした線の見える設計(あくまでも私の感想)。奥のほうにあるチャペルの窓ガラスには『南ポフヤンマー県の川』と名付けられたフレスコ画が描かれているがこれもアールトのデザイン。

建築には全然詳しくなくてアールトについて特によく知っているわけでもないので、細かい説明を書くつもりはまったくないのだが、アールト建築の私の印象は、線、線、線。写真を撮るときに線を意識するのだが、アールト建築やデザインはまさに線がはっきり見えるもの。そして特徴がとてもはっきりしていて、異なる場所で異なる建物を見ても、すぐにアールトだということが分かるということだ。

フィンランドデザインにもその特徴がしっかりあって、家具を取り扱う店やデザインショップだけでなく、各家庭の中で見られるデザインはほとんどが線や四角だと私はずっと思っている。自分の家を見てもほとんどのものが線や四角のデザイン。意識して少し違うものも取り入れようとしているので花柄のベッドがバーやクッションカバーなどがあるけれど、窓のブラインドの線、コーヒーテーブルの正方形、アルテックのソファのカバーも細かい斜めの線から構成されているもの。お店でカーペットを探しても線で作られた柄のものが多い。これはあくまでも私の見たフィンランドのデザインの特徴なのだが、アールトの建築やデザインの印象を話すときについ言いたくなってしまうことなのだった。

ブログにセイナヨキのことを投稿しようと思ってウェブサイトで詳しい情報を見ていたら、とてもよく書かれているVisit Seinäjokiの日本語サイトに気付いた。とても詳しくアールトセンターの建築について書かれているのでおすすめです。行く前にちゃんと読んでおけばよかったなと思ったり。